島村洋子
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内容(「BOOK」データベースより)
どこにでもいる普通の人々、あたりまえの日常生活が私の周りで少しずつズレていく。してもいないミスをあげつらう“いい人”と評判の同僚。自分はアイドルの恋人だと言い張る子持ちの友人。顔も思い出せないのに恋人だと手紙を送ってくる男。狂ってしまったのは私なのか。それとも周りの人々なのか。現実と虚構の狭間から滲み出す狂気を描いたサイコ・ホラー。
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狂気渦巻くこの一冊。
まるっきりオカシイばっかりの世界じゃなくて、なんとなくありそうな感じが余計怖い。
「狂ってしまったのは私なのか。それとも周りの人々なのか。」という文がありますが、まさにその通りです。
なんかぞっとするけれど、サイコ・ホラーだと思って期待して読むと、思った以上の手ごたえにむしろ嬉しくさえなります。
結構お気に入り。です。
それからどうでもいいことだけれど、まりこ、っていう名前が可愛いです。ひらがなで書くと。