枡野浩一
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内容(「BOOK」データベースより)
ハーフの美男子なのに内気で、いまだチェリーボーイの大学生、克夫。憧れの先輩、舞子にデートに誘われたが、連れていかれたのはなんと短歌の会!?しかも舞子のそばには、メガネの似合うプレイボーイ、天才歌人の伊賀がいた。そして、彼らの騒々しい日々が始まった―。カフェの街、吉祥寺を舞台に、克夫と伊賀、2つの視点で描かれる青春ストーリー。人気歌人による初の長編小説。
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短歌の話。
推理小説のあとなので、頭使わないで読めるのがすごくいい。
ハーフの美男子なのに内気でチェリーボーイの克夫と、メガネの似合うプレイボーイ、天才歌人伊賀さんの話。
短歌の話だけど全然堅苦しくなくて、というか堅苦しいどころか逆に軽くて楽しすぎる!
いやあ、伊賀さん目が覚めたら下半身裸だったってシチュエーション何回引き起こすんですか。デジャブ?
そして伊賀さん、巫女じゃないんだから童貞失ったからって克夫の短歌の才能が失われたりするもんか。というかまず、女じゃないんだから。
自分はこれだけ女で遊んどいて、ゲイかもしれないとか悩んでる姿もおもしろい。これでは克夫は童貞捨てる前に処女捨てちゃうんじゃない。
で、克夫の妹は若芽って。えっ!?笑
しかも自分の兄使って同人誌描くとかたくましすぎるよ!兄つかっても楽しくないよ!
なんか男の実態垣間見てるような、そんな気のする面白い本。
私は女らしくはないもののそれでも一応女なので、この本に出てくる「男」がどれくらいリアルなのかよくわからないけれど、とりあえず男に幻滅したくない純粋な女の子は、いかに短歌が好きでも読まないように。
姉が弟を見ていてもわからない、もちろん妹が兄を見ていてもわからない、彼女が彼氏を見ていてもまだちょっとわからない、男が男を見るのともちょっと違う、男がまるで自分という男を描き出したような本。
って、勝手に思う。
ま、重ねて書くけど私は女だから結局は知らないっと。
とりあえずおもしろいよ。