江國香織
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内容紹介
もてなくとも幸福に生きる兄弟の日常の物語
女性にふられると兄はビールを飲み、弟は新幹線を見に行く。そんな間宮兄弟は人生を楽しむ術を知っている。江國香織がもてない男性の日常を描いて話題になり、森田芳光監督の映画化も大ヒットした小説の待望の文庫化。
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間宮兄弟。
兄、明信。弟、徹信。
個人的に、明信って名前大好きです。
江國香織は恋愛系、もしくは女のひとが主人公の本しか読んだことなかったので、ぽくないなあと勝手に思ってたけれど、文章の端々に江國節出てますね。
恰好悪くて、気持ち悪くて、おたくっぽくて、むさくるしくて、だいたい兄弟2人で住んでるのが変で、スーパーで夕方の50円引きを待ち構えて買いそうで、そもそも範疇外で、ありえなくて、いいひとかもしれないけど恋愛関係には絶対ならないであろう兄弟。
明信はのっぽのがりで、徹信はぶうさん。笑
なのに、ふたりのおうちに遊びに来たひとたちは何故だが和んで癒されて帰っていく。
個人ごとにそれぞれ抱えている問題があって、悩んでる問題があって、でも間宮兄弟とちょっと一緒に過ごしただけでなぜか悩みとかがすうと消えていく感じがする。
間宮兄弟が解決してくれるわけじゃないけど、明信、徹信と接するうちに何だか氷解するような。
いちばんはらはらしたのが、直美と浩太の関係ですよね。
浩太はよそで遊んでんのかな、ってちょっと疑っちゃったけど。違ったんだ、って思ったときちょっと、というか結構ほっとしました。
でもそれならそうと、ちゃんと精一杯好きをわかるように表現してくれないと嫌だよね。って思うんだけど、それがみんな上手にできるわけでもないものですし。
映画化してて、確か明信は佐々木蔵之介、徹信は塚地武雅、だったっけ。
すごく観たい!!!!
DVDは出てるんだろか?とても観たい。
何がどうってことはないけど、なんとなく癒される。
本に、というか間宮兄弟に。