横溝正史
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内容(「BOOK」データベースより)
考古学者で弓の収集家としても有名な古館博士のむすめ早苗に三人の求婚者があった!高見沢康雄・神戸大助・伊沢透の三人の青年たちであったが、古館博士の提案は奇抜だった!それは波間に浮かぶハートのクイーンの的をヨットから射て、みごと成功した者が婚約者とされるというものであった!はたして、みごと的を射抜く者はだれか…!?的を射たのは高見沢であった!瓢箪から駒が出たのだった!冗談?が真実となった!?が、競技が終わったあと、三本の矢は何者かに盗み去られていた!そして、それが“死神の矢”に!バスルームの中でシャワーを浴びながら伊沢が、ついで神部が射殺された!?博士の奇行が招いた連続殺人の怪!他に、短編秀作「生ける死仮面」を併収す。
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すっっっっごく金田一耕助かっこいいですよこの本では!!
『死神の矢』と『蝙蝠と蛞蝓』の二本立てのこの本。両方かっこいいんです。ほんとにかっこいいんです。しつこいですが本当にかっこよかったんです。
オネスト・ジョンの前に立ちはだかる金田一耕助が本当に舞台役者みたいで。
声張り上げる金田一耕助は珍しいですけどかっこいいんですよほんと。というかそんな大きい声出せたんだ、みたいな。
惚れ直します。いっつも飄々としてにこにこっとしてるだけじゃないんだあ、って。
二話目は二話目で金田一耕助は外のひとって感じで。ちょっと新鮮っていうか、違う角度から見た感じ。
湯浅さんは嫌いだった蝙蝠を好きになってますしね。あれ絶対金田一耕助に惚れましたよ湯浅。
金田一シリーズのなかでもおすすめかもしれないですね。