有栖川有栖
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内容(「BOOK」データベースより)
夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会の面々―江神部長や有栖川有栖らの一行を、予想だにしない事態が待ち構えていた。矢吹山が噴火し、偶然一緒になった三グループの学生たちは、一瞬にして陸の孤島と化したキャンプ場に閉じ込められてしまったのだ。その極限状況の中、まるで月の魔力に誘われでもしたように出没する殺人鬼。その魔の手にかかり、ひとり、またひとりとキャンプ仲間が殺されていく…。いったい犯人は誰なのか。そして、現場に遺されたyの意味するものは何。
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初めて読む学生アリスシリーズ。
なんか初々しい!僕とか言ってる!
学生アリス読んでから作家アリス読むと、なんだかアリスがぐれたみたいな感じするんじゃないかな。
自分のこと俺とか言っちゃってるし、江神さんみたいな温和そうな人間じゃなくて火村とかいうやくざな雰囲気の男とつるんでるし、煙草吸うし。
でもまやっぱり読んでみて改めてわかったですが、私は作家アリスが好きかな。
やっぱり火村が好きですし。火村とつるんでるアリスも好きだし。
で、内容について語ろうと思うわけですが。
まず。ひと多すぎて最後まで覚えられなかった!
理代はそら覚えたけどね。
織田、望月はどっちがどっちとか区別はつかないけどまあ推理研の人間ってことだけ。
プロローグ。
『それにしても理代、君は人殺しなのか?』
これって、読者にちょっと興味とインパクトを与えただけの台詞かな、とか。
読み進めたらわかるけど、これってそんなに大事な前提でもなんでもない。
私はあんまり理代疑ってなかったし。
そして、ひとが多すぎて覚えきらなかったせいか、あんまりストーリーにものめり込めませんでした。
特別好きな登場人物もいなかったし。
江神も…なんかすべてを悟った仙人みたいですね。期待してたほど好きになれなかったな。
アリスも作家アリスとは別人。そんなに好きでない。
でも、推理してみろって挑戦叩き付けられて、珍しく乗ってみたら当たったのだけは嬉しかったな。
まあ、あの状況でいきなり推理ショー始めるってなったらあのひとしかいないかなって。
この作品がデビュー作だそうですね。
有栖川有栖はやっぱ好きだし、続きも読んでみよ。